著:ジョージ朝倉
“apieceofcake”
→お茶の子さいさい、朝飯前、簡単なこと。
あらすじ
流され恋愛体質の主人公・志乃。
二股がバレて破局後、引越し先のアパートの隣人で
バイト先の店長である京志郎のことが気になりはじめます。
でも彼にはすでに同棲している女性が……。
感想
この方のお話は『少年少女ロマンス』(全3巻)を読んだことがあって
今回もなんとなしに、手に取った作品だったのですが 面白かったです。
前回も思ったのですが、人間描写が巧みで
恋愛の、綺麗なだけじゃないところがリアルに表現されてるんですよね。
今回の主人公は心にブレーキをかけようとしても意識し始めるとあとは坂道を転がり落ちるだけの、
「もともと流され体質」の、自分じゃどうしようも出来ない部分をもっているんですが
リアルな「女」としての感情がオブラートなしに表現されてて痛感させられたり、共感させられたりするシーンが結構ありました。
女性ならではの「妥協してしまう部分」だったり、「恐い部分」だったり、
「へんに臆病になってしまう部分」だったり…。
そんな誰しも持ってる部分を主人公の志乃は全部持ってて
だからこそ読んでて腹立たしかったり、胸を痛めたり…
感情移入してしまってたりします。
「こういう時、私ならこうするな」とか思いつつ読むと面白いと思います。
今は映画も公開されてますが、
この作品の良さがどんな風に表現されてるのかちょっと興味があります 。