【この愛は、異端。】1部(1〜3巻)完結。王道な展開なのにグッとくる作品
著:森山絵凪
あらすじ
天涯孤独の少女「淑乃(よしの)」は、親戚に虐げられ生きる気力をなくしていきます。そんなとき古本屋で見つけた本で悪魔「べリアル」を呼び出してしまいます。
契約内容は
「ひとつの対価で、ひとつの願い事を叶える」
「淑乃が死ぬまでずっと悪魔と共に過ごす」
というもの。
ベリアルの庇護のもと劣悪な環境から救われた淑乃は、至れり尽くせりの過保護のもとで、対価を払いつつそれなりに幸せな日々を送ります。
そして、対価が年齢とともに過激になっていくなか、淑乃の気持ちに変化が現れ、悪魔と少女の均衡が崩れていき…
感想
なんとなく気になって、なんとなく読みだしたのですが
面白かったです。
とても、とてもベタな王道展開なのですが
それがいい感じでした。
淑乃に泣かれると、アタフタとしてしまうベリアルとか、日常のあれこれを全てやってしまって、淑乃が何にもできない子になっているのですが、
それを可愛くらしく思っているところとか、
悪魔なのにどこか憎めないキャラ設定が好み。
対価がエロティックなことや、絵柄には好みが分かれそうですが、
それも含めて「味」があると思います。
ざっくりとまとめると
1巻→2人の関係とすれ違い
2巻→2人の関係の変化
3巻→ベリアル視点の2人の関係
が描かれているのですが、1・2巻で小出しにされていたベリアルの心情と真実が、3巻でとてもわかりやすく伝わってきて
1部完結としては綺麗にまとまっていたと思います。
4巻からは2部ということで、
今後の展開も楽しみです。
ベリアル文書
「この愛は、異端。」で描かれたストーリーの完全ベリアル視点の物語です。
内容的には、本編読後に読み始めるのが良いかと。
電子書籍にて短話展開されています。